何で技術は進歩しているのに仕事は楽にならないの?
それはね、ブルシットジョブ(クソどうでもいい仕事)が全体の50%もあると言われていて、本来なら週15時間程度働けば終わる仕事がなぜか不必要だと思われている仕事のために時間が割かれ、作られている。とこの著者は説明してくれているんだ。
これから先の働き方を考えていく上でも大切なことなのでブルシットジョブについて学んでいこう。
テクノロジーの進化で仕事が減らないのはなぜか、、、
昔から、海外と比べて日本の会社の会議は無駄で、とにかく長いと言われていて、おそらく15分で終わることを1時間30分かかる。これはそもそもミーティングの意味が違っていて、日本以外は何かを「決める」ためにミーティングが行われるから、事前に「本日決めること」が箇条書きになっていて順番にYes or Noを上司たちと決めていく。
反対に日本は、上司が来るのを全員で待って部下たちは順番に進捗報告をしていく。
そして上司は部下たちに「助言」をしていく。
決定はしない。悪く言えば余計なことしか言わないわけです。
そんな会議だからそもそもテレワークに向いていないし、オマエらいらねと言われる日は近い。
ブルシットジョブ(クソどうでもいい仕事の理論)を知ることは、なにかユースフル(有益)なことをしたいと望んでいる方の知見となるでしょう。
どんな種類のブルシットジョブがあるのか?
①【フランキー(取り巻き)】の仕事
上の者の見栄えのためにお勤めする仕事。
時間つぶしのために、さらなる官僚仕事が作りだされてしまう。
自動化されると、部下の相当部分不要になることに経営陣が気付いてしまう。
②【グーン(脅し屋)】の仕事
精神的暴力によって仕事が作り出される。
最も明白な事例は軍隊、国家が軍隊を必要とするのは他国が軍隊を擁しているからにほかならない。もし軍隊を持つものものがなければ、軍隊など無用の長物にとなるだろう。
その他に、広告業やマーケティングがこの部類に入る。
いまや需要が人工的につくりだされ、本当は欲しくも必要としていないものを人々に売りつけたり、無意味な契約を取り付ける仕事とされる。
③【ダクトテーパー(尻ぬぐい)】の仕事
組織に欠陥が存在しているためにその仕事が存在しているにすぎない雇われ人。
コスト削減という名目のために自動化されていないもの。
自動化できるのに自動化されなかった仕事=手動でExcelを打ち込む仕事、記録を別のノートに写す、フォームを別のフォームにコピペするなど。
④【ボックスティッカー(書類穴埋め人)】の仕事
書類作りが表向きの目的達成のために使われる。
時間とリソースを目的自体とは違うものにふりむけていて、利用者がなにを楽しみにしているかに関する書類を処理するために費やす時間が利用者を楽しませることとは一切関係がないことを体感している仕事。いわゆるお役所業務。
⑤【タスクマスター】の仕事
もっぱら他人への仕事の割り当てだけからなる仕事である。いわゆる上司の仕事。
タスクマスター自身が自分の仲介が不必要であり、かつ、自分がその場にいなくとも部下たちだけで完璧に仕事をまわすことができると考えているならこうした仕事はブルシットだとみなしうる。
タスクマスタリング(仕事の割り当て)と書類穴埋めの組み合わせこそ、まさに中間管理職の本質であるようにおもわれる。仕事の配分と、その仕事を部下がやっているかを監視することに費やされている。
ブルシットジョブの現状
①誰もそこに座っていないと見栄えが悪いからそこにいる。見栄えのために働く。
②ブルシットジョブに該当するのは全ての労働の50%をやや上回る=半分はブルシット。
③わたしたちのリアルな週あたりの労働時間は、おそらく週15時間にあるいは週12時間までひそかに落ち込んでいるだろう。⇒働く時間は減らせるのに、仕事のための仕事で時間を使っている。
終わりに
パンデミック状況の中で新しい経験をした人類はこれからどこへ向かうのだろうか?
「ブルシットジョブ」という概念が流通したこと、それだけでも何か新しい時代が胎動していることを告げる1つの兆候であることは言えるだろう。
「なにか有益(ユースフル)なことをしたいと望んでいる全ての人」に一度目を通して頂きたい。
この本のデメリットも最後に書いておきます。
デメリットは、翻訳こそされていますが「読みやすくスッと入ってくる」ような日本語文章にはなっていないように感じました。全てを本気で読もうとすると挫折すると思いますので、気になったポイントは読んでその他はパラパラとめくるだけでも得るものがあると思います。
これからの働き方に興味を持った方は読んでみて下さい。
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ブルシットジョブ~クソどうでもいい仕事の理論~